現在は事務所毎に自由に報酬が決定できますので、事務所独自の料金表をホームページ等で公開している税理士さんもいらっしゃいますが、ご覧いただければ、大体の事務所が上記の考えによって報酬額を設定していることがお分かり頂けると思います。

●報酬額に差が出る条件とは?
では、同じ税理士事務所さんに、同じくらいの売上の企業が、同じような業務を依頼した場合、殆ど同じような報酬額になるのでしょうか?
・・・一概には言えませんが、同じではない可能性もあります。
では、上記の条件が同じなのに、何故報酬額に差が出る可能性があるのでしょうか?税理士さんの気分次第で料金が決まっているわけではありません。この場合、同業種ならほぼ同じような報酬額になりますが、業種が異なる場合は、金額に差が出る場合があります。

具体的に、下記の2社で比較してみましょう。

項目 A社 B社
年商/td> 3,000万円 3,000万円
税理士との打ち合わせ頻度 3ヶ月に1回 3ヶ月に1回
記帳代行 税理士事務所に依頼 税理士事務所に依頼
業種 IT関連(Web制作等) 飲食業(居酒屋)


この2社、売上規模も同じです。税理士さんに依頼している業務内容も同じです。ただ、この2社で考えた場合、報酬額は間違いなく「B社の方が高い」でしょう。理由となるのが業種の違いです。

●報酬額が高くなりやすい業種とは?
何故、業種によって報酬額に差が出る可能性があるかというと、単価と取引数が関係しています。上記の表で比較した場合、A社はWeb制作等を行う企業なので、基本的にはBtoB(法人・事業者との取引)でしょうから、1件当たりの業務単価も10万円前後~数十万円・100万円単位の取引が想定されます。一方、B社は居酒屋さんですので、BtoC(一般消費者・個人との取引)が中心と考えられる為、1顧客あたりの単価も数千円くらいが通常でしょう。

また、A社はIT関連ですから仕入、つまり原価となるものが極端に少ないですが、B社は飲食店ですから当然提供する飲食物の仕入が多々発生します。それ以外にも、IT関連と飲食業で比較をした場合、非常に小規模な売上であれば、変化はないかもしれませんが、同程度の売上が発生する規模になると、飲食店の方が従業員の数を必要とする可能性が高い仕事です。

ここまでご覧頂ければ、何となくお気づきかと思いますが、同規模の売上・同程度の業務依頼であっても、記帳代行を依頼している状況だと、IT関連企業と飲食業では、税理士事務所の作業量が大きく違うのです。必然的に、税理士事務所としても作業量が大きくなることに対して、対価を求めなければならなくなる、ということです。

なので、単価が低く・取引数が多くなりがちな業種、具体的に言いますと、飲食業や小売・卸売業は記帳代行を税理士事務所に依頼する場合、比較的報酬額が高くなりやすいとお考え頂いた方がよいです。